ポットベラと新政
面白いキノコを見つけた。
以前、美味しいと同僚から聞いたことがある静岡県富士市の長谷川農産のポットベラ。
一般的にはジャンボマッシュルームとか、その前にウルトラやスーパーがついたりして呼ぶこともあるようだ。
ポットベラ-PORTA BELLAとはイタリア語で「大きな傘」という意味らしい。
その名に違わず、およそマッシュルームとは思えないサイズ。
この写真ではサイズ感がわかりづらいので、四合瓶と並べてみた。
どれくらい大きいかおわかりいただけると思う。
裏は黒いようだ。
どう料理するか迷ったが、結局は一番シンプルなレシピを選択。
やっぱり本来の味を確かめなくては。
複雑な調理をするのが面倒だったというのもあるけど。
参考にしたレシピはこちら。ありがとうクックパッド。
cookpad.com
地中海マルタ島産の天日塩を裏面に振って、
オリーブオイルを適当にかけて200度に予熱したオーブンで15分。
順調に焼かれている。
できあがり。エキスが染み出して裏面が湿っている。白いのは溶け残った塩の結晶。
これに合わせる今日のお酒はこちら。
新政酒造 新政 瑠璃-ラピス- 生酛木桶純米 美山錦 2018
最近、とても注目を浴びている新政酒造。スタンダードラインのNo.6が酒販店で入手困難になりつつあったりする。
注いでみると少し気泡が見える。酒器はSCHOTTのぐい飲み。温度は冷蔵庫から出したままくらい。
飲んでみると、気泡が見えた通り少し舌先にガス感を覚える。
立ち香はあまりなく、少しバナナのような香りと生酛らしいサワークリームというか乳製品というか、な香りがする。
含み香はすこーし木の香りがする気がする。
以前、木桶に切り替える前と後のヤマユ(新政酒造の以前あった銘柄)を飲み比べたことがあるが、その時ほど木桶の芳香は強くない。
何年か経って桶のほうのコンディション?も落ち着いてきたのかな。
あの時の衝撃は忘れられない。
話がそれた。
味わってみると、まず上品な酸味、つづいて甘味がやってきて、そして飲み込むと同時にスッと消えていく。
これなら料理を邪魔せず、また山の食べ物にもよく合いそう。
ポットベラにかぶりついてみる。
すごい。
あふれ出るエキスと同時に口いっぱいに広がる上品なキノコの香り。
うまい。
キノコと塩とオリーブオイルだけで、もう味として完成しているかもしれない。
そこに新政を一口。上品なキノコの香りが、優しい食中酒で溶けていく。
ポットベラの塩味と、口に広がったまったりとしたキノコの香りが、新政のガスと酸味で流されていく。
幸せだ。
うん、今日も酔く飲んだ。